
YouTube
「PGA TOUR」
https://www.youtube.com/channel/UCKwGZZMrhNYKzucCtTPY2Nw
が6/21に公開したマシューウルフのスイングアナライズ
先週PGAツアー「トラベラーズ選手権」でプロデビューした、GGスイングに師事の超絶飛ばし屋マシュー・ウルフ選手。
テーラーメイド『M6』ドライバーを使い、350y!?とも言われる個性的なスイングがYouTubeに公開されています。
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GGスイング?ジム・ヒューリック似?スイングアナライズ
ジム・ヒューリック似ともコメントが入ってますが、早速スイングを見ていきましょう。
①アドレス
アドレスは、オーソドックスです。スタンスはややクローズスタンスになっていますが、肩のラインを見ると若干オープン。基本的にはストレート〜フェードが打ちやすいアドレスになっています。

②テークバック
ヘッドだけに目を向けると、大きくアウトに上がっています。しかし、グリップの位置に目を向けるとアドレスから真っ直ぐ後方にスタートさせています。「超変則」に見えるヘッドの動きですが、身体の動き自体は体幹を中心に大きな半径を作ることを心掛けているように見えます。

③トップ前
「シャフトを立てる」どころか、シャフトを「かぶせる」動きはフェース面に表れます。スイング前半で「ボールをつかまえる」作業を完了することで、インパクトゾーンでは「速く振り抜くだけ」に集中しやすい動きです。
日本人ツアーでは、男子の池田勇太プロや、韓国のアン・ソンジュ選手も「同じ要素」が見られます。ここまで大袈裟ではないですが。

④トップ
一般的に言われている「スイングプレーン」の概念がないように見えるトップスイングです。飛ばし屋の多くは、トップで「シャフトクロス」と呼ばれる動きがここまで大袈裟ではないですがあるのが現実です。
一時期流行った「レイドオフ」と呼ばれるトップを作る選手が少なくなったのは、「大きなヘッド運動量」を得にくい理由が考えられます。

⑤切り返し
ここからが「GGスイング」の真骨頂とも言える動きになります。
「シャローイング」と呼ばれる、クラブを寝かせる動きはトップで立っているほど行いやすくなります。「大きなループ」を描けば、ヘッドを走らせやすくなります。
⑥ダウンスイングスタート
実は、ここからは非常にオーソドックスになります。
再現性や安定感を考えると、ほとんどの人がこの写真のあたりのトップを目指してスイングしようと考えるのではないでしょうか?
「GGスイング」は、トップ〜切り返し動作にクラブの動きと身体の動きに「プラスαの飛ばし要素」を加えたスイングと言えると思います。
マシュー・ウルフ選手の破壊的な飛距離の源泉でもあります。

⑦ダウンスイング
ここからは、トッププロに見られるスイングと大きな違いはありません。
ただ、マシュー・ウルフ選手が非凡なのは再現性を損なわずにこのダウンスイングに持ってこれる所じゃないでしょうか?


⑧インパクト
「反力打法」にも見られる下半身のジャンプアップ動作が見事です。下方向への十分な下半身リードをしっかりと「カバーリング」しています。

⑨フィニッシュ
極めてオーソドックスなストレート〜フェード系フィニッシュです。
インパクト以降は、「いかにフェースの開閉を少なくするか」を高い次元のヘッドスピードで行なっていることがわかります。
今回スイング解説に使った「PGA」YouTube動画からフォロースルーが速すぎて写真の切り出しが出来ませんでした。ケプカ選手ばりの素早いフォロースルーです。

パッティング
ドライバーショットこそ「超個性的」ですが?
パッティングはストレートなストロークです。「スパイダーX」の持つ大型マレットの長所を発揮しています。


和製BIG3「リトル・コーノ」河野高明プロ
実はこのスイングに非常に近いプロが日本ツアーにいました。「和製BIG3」のひとり、河野高明プロは160cmの小柄ながら、マスターズでは「リトル・コーノ」の愛称で活躍したレジェンドです。
河野高明 ゴルフ殿堂HPより
http://www.golfdendou.jp/commendation/kouno

「被せるバックスイング&ヒールアップ&ループ」でストレートフェードを放つ
恵まれた体躯ではなかった河野選手は海外選手と対等に戦うための「飛ばし」を追求していたレジェンドプロ。
183cmのマシュー・ウルフ選手が、現代クラブ『M6』ドライバーで同じスイングを行なったら。。。。現在の彼の飛ばしは想像できなくはないです。

