
【グースネック】って何?
『PCM Labo』には、【グースネック】の名を冠したウェッジが存在する。
ウィルソン・トップノッチ『グースネック』(SW)が下の写真。
今では「グースネック」というと「リーディングエッジが引っ込んでいる」ことを意味したり「グース度」などの言葉があるが。。。。
このウェッジのネックは、いったいどのようになっているのだろうか?

ネック形状が由来
Wilson Top-Notch「Goose-Neck」

現代のアイアンに見られるネック形状は、ストレートなものがほとんど。
一方、ウィルソン・トップノッチ「グースネック」を見てみると、ネック部にテーパーがついているのがわかる。
これだけで「ガチョウの首」すなわち「グースネック」にはならない。おそらく元々は真っ直ぐだったネックを「ガチョウの首」のように曲げたのでは?と想像する。
製造方法まではここではあえて特定しないが、どちらにしろ「ガチョウの首」のように
ヘッドに向かって「細く曲がっている」形状がネーミングの由来であろう。


FP(フェースプログレッション)
オフセット
じゃあ、【グース】って何なの?
では、現代で使われている「グース」の意味は何なのか?
テーパーもしていなければ、曲がってもいないネックを「グース」と呼ぶことはおかしいのではないだろうか?
いや、そもそも『なぜネックを曲げる必要があったのか?』を想像してみよう。

「グースネック」SWの
FP値は?オフセット値は?
早速トップノッチ「グースネック」SWを計測してみよう。
FP(フェースプログレッション)とは、シャフト中心軸からリーディングエッジまでの距離。FP値は、4.6mmだった。
つまり、トップノッチ「グースネック」SWは、中心軸より4.6mm「刃が出ている」。
一方オフセット値は、ネック外径を図る必要がある。ネック外径は、14.36mmだった。

(ネック外径の半分)マイナス(FP値)イコール『オフセット値』

ネック外径÷2を求めることで、「シャフト中心軸からネック外径までの距離」を求めることができる。
FP、ネック外径ともに「シャフト中心軸から」前方に出ているので上記の計算が必要になる。
トップノッチ「グースネック」SWのオフセット値は、2.58mm(0.101インチ)だった。

「PCM」2017データ計測
クリーブランド『 RTX-3』キャビティウェッジ(56度)
FP値:4.7mm オフセット値:2.4mm
過去の計測データを調べたところ、2017データに近いものを見つけることが出来た。
やはり人気のモデルは、数値の面でも近いものがあるようだ。
